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「ワクチンを届ける」だけでは、子どものワクチン接種につながらない

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「ワクチン寄付」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

私はペットボトルのキャップを送って、ワクチン寄付につなげる活動に参加しています。キャップを送ればそれがワクチンに変わり、必要としている国へ届けられ子どもたちに接種されると思っていました。 

ところが、ワクチン支援について知る中で、私が思い描いていた寄付の状況とはかなり違っていることに気づきました。今回、バヌアツで行われたワクチン接種の現場視察の報告からは、ワクチンが子どもたちに届くまでに、さまざまな取り組みが必要であることを改めて知りました。 

ワクチンは、ただ現地へ届けられれば、それで子どもたちが接種できるわけではありません。

では、ワクチンは実際にどのようにして子どもたちのもとへ届けられているのでしょうか。今回のバヌアツ視察から見えてきた、「ワクチンを届けるまで」の道のりをご紹介します。

 ワクチンが届いた、その先にあるもの

今回訪問したバヌアツは、80ほどの島からなる島国です。島によっては医療施設が整っていない地域があり、電気などのインフラも十分ではない場所があります。 

一方で、ワクチンは適切な温度で保管しなければなりません。

ワクチンを保管できる設備が整っていない場所や、医療機関が身近にない地域では、ワクチンを持っていくだけでは接種までつながらないのです。

子どもたちへのワクチン接種につなげるためには、いくつもの条件をクリアする必要があります。 

今回の視察報告からは、そうした課題に対して、現地でどのような工夫がされているのかが見えてきました。 

 電気がない場所で、ワクチンをどう保管する?

日本では、電気が使えることを前提に生活しています。冷蔵庫があり、必要なものを冷やして保管できることも、私たちにとっては当たり前の日常です。
しかし、電力インフラが十分ではない地域では、そうはいきません。では、電気が十分に通っていない地域では、どのようにワクチンを保管しているのでしょうか。

現地の生活環境に合わせて、ワクチンを適切に保管するための仕組みそのものを整える必要があります。例えば、太陽光発電と蓄電池を利用した、ワクチンを保冷する設備が整えられている地域があります。電力インフラが十分でなくてもワクチンを適切に保管できるよう、こうした設備が整えられているのです。

バヌアツでは、サイクロンへの備えも欠かせません。太陽光パネルをサイクロンの前に取り外せるようにするなど、自然環境に合わせた工夫もされています。

 看護師が島へ出向く「アウトリーチ」

バヌアツでは、医療施設のない島々で、看護師が定期的に島を訪れて予防接種を行う「アウトリーチ」が実施されています。

今回の視察報告からも、こうした活動が行われていることが分かります。ワクチンを必要とする人のもとへ届け、実際の接種につなげるためには、ワクチンそのものだけでなく、医療者が現地へ出向く仕組みも必要です。

ワクチンを適切に保管する設備があり、輸送する仕組みがあり、さらに実際に現地へ出向いて接種する人がいる。

こうした一つひとつの取り組みがあって、初めてワクチンは子どもたちへの接種につながっていきます。 

 ワクチンの必要性を知ってもらう

もう一つ、重要なことがあります。それは、ワクチンの必要性を知ってもらうことです。

せっかくワクチンが届き、接種できる環境が整っていても、そこに暮らす人たちが「なぜワクチンが必要なのか」を知らなければ、接種にはつながりません。

私たちにとっては当たり前の「ワクチン接種」ですが、予防接種の必要性が十分に知られていない場合や、ワクチンに対して良いイメージを持っていない人もいます。

バヌアツでは、そもそも予防接種の必要性を十分に知らない保護者もいるため、ワクチンについて知ってもらうための啓発活動も行われています。今回の視察報告では、首都から離れたサント島でも、こうした啓発活動が行われている様子が紹介されています。 

必要な人がその意味を知り、実際に接種するところまでつながって、初めて支援が生かされるのです。

リボーンプロジェクトが行っているワクチン支援も、こうした現地での取り組みを支える活動の一つです。 

 まとめ

こうして見てみると、支援というのは、思っていたよりもずっと長い道のりだと思いませんか?

  • ワクチンを適切に保管する環境を整える
  • 必要な場所まで運ぶ
  • 遠くの島まで医療者が出向く
  • ワクチンの必要性を知ってもらう

私たち一人ひとりが、そのすべてを行うことはできません。でも、その道のりを支える活動に参加することはできます。

リボーンプロジェクトでは、家庭で不要になったものを回収・販売し、その収益をワクチン支援につなげています。あなたの家の不用品が、誰かのもとへワクチンを届ける道のりを支えることになる。そんな支援の形があることを、今回のバヌアツ視察を通して知っていただけたらと思います。

子どもたちへワクチンを届けるために。あなたの家にある、もう使わなくなったものから、支援を始めてみませんか。

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